巫女さん

2017年8月15日 (火)

こけし巫女、子供に説教する

 

「オッ花火大会で暴れた巫女さん」

「自転車専用レーンを走ってただけなんですけどね」

「そんなとこでマラソンするなや」

「そうですねぇ、やっぱり・・・いや自転車でですよ」

「普通やないか」

「なのに原付のオッサンが『自転車は車道を走れっ!』って」

「ハゲのオッサン?」

「メットかぶってたんで・・・」

 

「で、花火は見れたんかい」

「それが、隣で見てた家族の子が石投げてきて」

「何さらしとんじゃこの糞ガキッ!」

「まぁ背中やったんで『止めてねっ』て」

「何でゆうたれへんねん『親呼んでこいっ!!』って」

「隣にいますがな」

「だったら安心」

「ところが、今度は顔めがけて投げてきたんですよ」

「花火と一緒に打ち上げたれ」

「ボーンッ!・・・って、あかんでしょさすがに」

 

「親は注意せぇへんのかい」

「『お姉ちゃんのせいで花火見れなくなったでしょ』って」

「おるおるそーゆー親」

「私が子供の頃は怒られましたけどねぇ」

「親が人のせいにしとるから反省せぇへんわ、そのガキ」

「謝りませんでしたし」

「叩かれるの我慢するより謝る方が度胸要るしな」

「上から目線で見てた相手には特に」

「ガキに上から見られとったんかい」

「そうそうコケシなんで・・・なんでやねん!」

「まぁ悪いことしたとは思うてへんやろな」

 

「かといって花火と一緒に打ち上げるのは行き過ぎや」

「やってませんって」

「行き過ぎた体罰は被害者意識が加害者意識を押しのける」

「なんで分かるんですか」

「ワシを誰やと思うとんねん」

「オッサン」

「ただのオッサンちゃうぞ」

「ハゲやないから・・・あ、足の短いオッサン」

「ふっふっふ・・・それだけと思うなよ」

「前向きですね」

「こう見えて昔は子供やったんや」

「エーッ!生まれつきのオッサンやなかったんですか!!」

「そんな奴おらんやろ」

 

「で、親に打ち上げられましたか?」

「親やない。中学の担任にやけど全治三カ月や」

「着地に失敗したんですね?」

「花火になんの初めてやったしな」

「否定しませんねぇ」

「で、校長が担任連れて謝りに来て、すっかり被害者気取り」

「オッサンが原因作ったんでしょ?」

「友達に殴る蹴るの暴行」

「ワルですねぇ」

「そやねん」

「札付きの悪ガキやないですか」

「札は付けてへん。邪魔やし」

「そこは否定するんや」

「突然やし何で花火にされんのか分からんかった」

「えっいきなり打ち上げですか」

「反省する間もなかったな」

「ちょっとは反省した方がええですよ」

「せやな」

 

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2017年7月24日 (月)

巫女さん大暴れⅡ

 

「暑いですねぇオッサン」

「おぉ、巫女さん、燃えんようにせなアカンで」

「燃えはせぇへんでしょ」

「メガネがレンズになって燃えるやろう、木製やし」

「誰が木彫りなんですか」

「こけしやろ?」

「似てるって言われますけどぉ~」

 

 

「また大暴れしたらしいやないか」

「『また』とちゃいます」

「銀行強盗とは大胆な」

「強盗って、盗られたんはこっちの方ですよ」

「盗られたって、銀行でかい」

「ATMから通帳が返ってけぇへんし食われたっと・・・」

「奈良の鹿やあるまいし」

 

「叩いたら警報が鳴ってどどっと人が」

「警官隊や」

「なんで警官隊が待機してるんですか」

「ちょいと出ました私が~あ~」

「何なんですかいきなり」

「河内のオッサンが集団で登場」

「なんで銀行で河内音頭なんですかっ!」

「ちょっと早めの盆踊り」

「ちゃいますって、ア~ッ!」

 

「お、今の雄叫びはターザン?ターザンが助けに来たのか」

「なんでターザンが出てくるんですか」

「密林の王者ターザン」

「密林にATMあったらおかしいでしょ」

「おかしかったら笑え」

「ギャハハハ・・・いや、そーゆーことやなくてですね」

 

「するとあれは・・・巫女ガラス?」

「ヤタガラスなら聞いたことありますけど・・・」

「ヤタガラスは脚が三本。しかし巫女ガラスはなんと!」

「なんと?」

「メガネかけとる」

「ちょっと待ってくださいよぉ」

「その声を聞いた者は恐ろしいことになんとっ!」

「なんと?」

「いつか死ぬ」

「エッそれは・・・いや当たり前やないですか」

 

「かぁ~」

「おっ白ガラス」

「なんで白ガラスやねん」

「オッサン白髪多いし」

「放っとけ」

 

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2017年7月 6日 (木)

雨にも負けずクレームにも負けず

 

「おっ、巫女さん、エライ雨やったのに自転車か」

「ずぶ濡れですよお蔭さんで」

「巫女さん軽いから流されるんやないか思たで」

「ふっふっふ、こう見えて泳ぎは得意です」

「こけしやから?」

「そうそう、こけしは水に浮くし・・・なんでやねん!」

「こけしの国からやってきた」

「どこにあるんですか、こけしの国って」

「中学校の隣らしいで」

「なんでそんなとこに・・・私の家やないですかっ!」

「全国のこけしマニア大集合」

「そんなに広くないです」

 

「神社のイベントあったらしいけど何したん?」

「今回はちまきを売っただけですわ」

「ちまき?」

「『なんでちまきなのっ』ってオバハンにも言われましたわ」

「ようオバハンに絡まれるなぁ」

「神様が下さったゆう逸話があるんですけどね」

「教えたった?」

「そしたら『ちまきでないといけないのっ』って」

「神さんがたこ焼き焼いとってもなぁ・・・」

「何でちまきやったんかは私も知らんのですけどね」

「訊いたらええやん」

「誰に?神様に?」

「神と交信するのは巫女の役目じゃ」

「どの神様か知りませんもんで」

 

「自分で神社作りいや」

「自分で?」

「痩せ神様をお祀りしてやな」

「や、痩せ神様?」

「ダイエット成功祈願」

「ちょっとよさげですね」

「目指せ45㎏」

「なんで45・・・私の体重やないですかっ!」

「全国から大デブ小デブ大集合」

「す、凄い映像が・・・」

「頭抱えてる場合か、ちまき売らんかい」

「それ食べて太る人いたらどうするんですか」

「慌てず叫べ」

「なんて?」

「たたりじゃっ!痩せ神様のたたりじゃあっ!!」

「なんなんですかそれは」

「痩せ神家の一族」

「話が無茶苦茶やないですか」

「まぁ水に流せ」

「・・・・・・・・・・・・」

 

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2017年6月14日 (水)

土はなくともスズメバチ

 

「おっ巫女さん、どこ行っとってん」

「土を買いにちょっとね」

「おぉ、とうとう土に生きる決意をしたか」

「この辺の園芸ショップに売ってないんですよねぇ」

「そんなとこに行くからや。不動産屋に行かんかい」

「え?ベランダ菜園なんですけど」

「なんじゃそら」

 

「でもキノコは許せないんですよねぇ」

「なんでやねん」

「私が育ててたトマトにしめじみたいのが」

「ええやんシメジ育てたら」

「ダメです」

「しめじ旨いやんか」

「おいしいですねぇ・・・いやっ!許しません、キノコは」

「自分もエノキに似てるくせに」

「エノキ!?もやしとか牛蒡とかは言われたことありますけど」

「頭がないやん、もやしや牛蒡って」

「エノキは束ですやん」

「一本エノキ」

「鍋の残り物やないですか」

「榎田独歩」

「国木田独歩でしょう」

「元気ですかーっ!」

「それイノキ」

 

「ところがベランダに蜂が巣を作ろうと企んでるみたいで」

「陰謀や、けしからんやないか」

「ほしたらこの間、雀が飛んできたんですよ」

「雀?何しに?」

「それがですねぇ」

「ほうっ!」

「パクっと蜂を食べたんです」

「ヘーッ!」

「これがホントのスズメバチ」

「なんじゃそら」

 

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2017年5月18日 (木)

巫女さん大暴れ

 

「なぁ巫女さん、さっきのオバハンらなんやねん」

「オバハンらって、ちゃんとした人たちですよ」

「巫女さんのことそこらのバイト巫女と一緒にしとったやないか」

「普通、そうなりますよ」

「この界隈4市で神楽を奉納できるのは御主一人であろう」

「拙者一人でござる」

「スペシャル巫女やって言わんかい」

「そんなん自分で言うことちゃいますわ」

 

「某神社に結婚式の巫女に呼ばれたそうやないか」

「まぁ・・・」

「そんなん自分とこの巫女でもできるやろう」

「見た目の問題ですかね」

「ん?」

「見た目シュッとしてた方がいいというか・・・」

「そんなん自分で言うたらあかんわぁ」

「エーッ!でもさっき・・・」

「巫女さんは凛としてな」

「う~・・・」

 

「そういえば新郎新婦が今時の子でぇ・・・」

「『今時』って、自分も21歳やないか」

「中身はオバハン・・・なんでやねんっ!」

「で、どしたんや」

「『え~どうしてそんなことするのぉ』とかうるさいんですよ」

「切れた?」

「オリャーッて?」

「花嫁のヅラがボーンッと飛んで」

「オオッ!」

「新郎は天井に頭から刺さるとか」

「さ、刺さる?」

「取っては投げちぎっては投げ」

「何者なんですか私は」

「巫女さん大暴れ」

「暴れてません」

 

「そういやセーラームーンの仲間にも巫女さんおったような・・・」

「よく知らないんですよね、セーラームーンは」

「確か曼荼羅とか言うたらバックに法輪が出てきたような・・・」

「仏教やないですか。巫女やなくて尼さんでしょう」

「尼さんのヅラがボーンッと飛んで・・・」

「エッ!ハゲのヅラやったんですか」

「剃髪せんかいとジョリジョリ剃られて」

「災難ですね・・・でも・・・」

「でも?」

「尼さんは暴れる側ちゃいましたっけ」

「ん?」

「間違いでしょ」

「そんなん自分で言うことちゃうわ」

「エーッ!」

 

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2017年3月30日 (木)

長靴を履いた巫女

 

「あ、オッサンに報告があります」

「みなまで言うな巫女さん、国家試験に合格したのであろう」

「知ってたんですか?」

「ふっふっふ・・・放っておいた乱破より聞き及んでおるわ」

「ラッパ?トランペットとかですか?」

「ちゃうがな間者のことをそう呼んだんや」

「患者さんのラッパって正露丸ですかね」

「その患者とちゃう、忍者や!」

「え!公儀御庭番、伊賀組?甲賀組?さては風魔一族?」

「なんで急に詳しくなんねん」

「こう見えて勉強しましたから」

「仕事の合間も勉学に励んでおったそうじゃな」

 

「ウッ!」

「どや参ったか」

「アッ・・・」

「ん?どうした巫女さん」

「肩が・・・つって・・・」

「肩?足やなくてかい」

「イタタ・・・」

「正看護師が看護されてどーすんねん」

「三日前になったばっかりで・・・」

「知らんがな」

 

「ぶつけてないのにあちこち痣はできるし肩は攣るし」

「大丈夫です」

「ほななんでコルセットしとんねん」

「寄る年波には勝てませんわ、オッサン」

「せやなぁワシも・・・いやいや腰痛ないで」

「へ~」

「へ~やないがな長靴はいた巫女」

「それ、猫やなかったですかね?」

「猫は長靴はけへんやろう、見たことあるか?」

「ないですけどぉ・・・」

「ワシもないわ長靴はいた猫なんて」

「でも、確か絵本にあったような気が・・・」

「ああ、気のせいや」

「気のせいですか!?」

 

「その長靴も足がひび割れしとるからやろ」

「ん~まぁピキッてね」

「勉強は足りたが栄養は色々足りておらんようじゃの」

「そうですかね」

「これからが本番じゃ。精進するがよいぞ」

「お頭様みたいですね、オッサン」

「ふっふっふ・・・」

 

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2017年2月23日 (木)

笑う門にはなんとやら

 

「お、巫女さん何を仕事なんかしとんねん」

「国家試験が終わったんですよ、オッサン」

「見事落ちたか」

「そりゃあもう・・・やなくて、発表まだですがな」

「でも落ちたんやろ?」

「微妙ですねぇ・・・」

「微妙に落ちたんか」

「落ちた落ちた言わんといてくださいよぉ」

「まぁ、済んだことはくよくよしても始まらんで」

「ええこと言わはりますなぁ、仰る通り…とちゃいますがな」

「嘘から出た真」

「縁起でもない」

 

「そういえば隣の席で受験してた人」

「何者や」

「伊賀者・・・やなくて、5年連続落ちた人で・・・」

「ちょっと待ちぃな、合格率80%以上あんねやろ?」

「5年連続20%の側で・・・」

「5×20=100%あかんっちゅうことやないか」

「どうゆう計算なんですか」

「100パーではなぁ・・・」

「ほんで昼休みに泣きださはって」

「気づいたか、今年もあかんって」

「みたいなんですよねぇ」

「巫女さんはその隣でバクバク昼メシ食うとったと」

「そら、腹が減っては戦はできんいいますしね」

「巫女は食わねどつま楊枝とも言うぞ」

「・・・なんか違うような気が・・・」

 

「学校で正解発表あるんやろ?」

「そう、それを見て泣き出す子がようけおって・・・」

「そんな中、巫女さん一人ワロとったと」

「そうですわ、ギャハハハ・・・って・・・」

「自分も落ちてんのに」

「ホンマですわ、バカ丸出しで・・・って、ちょっとぉっ!」

「ギャハハハハ・・・」

「オッサンがワロてどうするんですか」

「ええがなええがな、笑う門には福来る言うやろ」

「それもそうですねぇハハハハ・・・」

 

諦めかけていた巫女さん、

気を取り直して頑張ったようでよかったヨカッタ。

 

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2017年1月16日 (月)

卑弥呼と巫女さん

 

「あれ?巫女さん、何でおんねん」

「仕事です」

「国家試験近いから今月は休む言うとったやないか」

「家で勉強しててもねぇ・・・」

「ここで仕事しとっても試験の役には立たん」

「諦めたというか、もういいかなって・・・」

「それでワシがやった学業成就のお守り、放ってあんねんな」

「いや、あれは・・・」

「『家に持って帰って勉強しますっ』って言うとったのに」

「忘れただけで・・・」

「たったのイッシュ~カンしか経っとらんっちゅうに」

「看護師にはならないかなって・・・」

「21歳やろ?あと60年は生きるぞ」

「長生きですね」

「60年の間に何があるかなんて大日如来でも・・・」

「天照大神ですね」

「ん、まぁ巫女さんの世界では・・・とにかく誰にも分からん!」

 

「アマテラスさんねぇ・・・・」

「つまり、卑弥呼やな」

「は?」

「太陽信仰を示す八つの光芒が刻まれた鏡」

「はぁ」

「これが九州と奈良で見つかっておる」

「それが?」

「古文書によると伊勢神宮に収められている鏡にも

同じ文様があるのじゃ」

「えっ・・・と驚きたいところですけど、卑弥呼はんは?」

「魏志倭人伝によると卑弥呼は諸国の王より選ばれた」

「ふむふむ」

「太陽神を崇める九州の女王が選ばれ、

大和に移って諸国を収めたのじゃ」

「えーと・・・」

「太陽神、女王、伊勢神宮を結ぶと・・・」

「大日如来」

「なんでやねん!」

 

「ほんだらワシら、卑弥呼はんを祀っとったゆうことでっか?」

「なんで喋りがオッサンになんねん21歳」

「卑弥呼はん、死んだ後

八百万の神々の女王にならはったんでんなぁ」

「まぁ・・・知らんけど」

「エーッ!」

「そんなことより、簡単に諦めるなよ、言い訳を探すな」

「ん~・・・・・」

 

五日後、巫女さんは休みを取っていた。

学業成就のお守りもなくなっていた。

 

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2016年12月22日 (木)

神さんのギャグ?

 

「オッサンの浮腫もすっかり良くなりましたね」

「巫女さんの機械入浴がよう効いたわ」

「神楽も奉納しましたし」

「そやな・・・って、あれは七五三やないかい」

 

Mikorin1611153

 

「まぁ結果良ければ全て良しということで」

「前に子供連れのオバハンおるやん」

「ええやないですか、見栄えがするってゆうたはりましたやん」

「まぁ、顔小さいしな」

「ふっふっふ・・・それで?」

「細いし・・・」

「もっとゆうて下さい」

「え~と・・・」

「ないんかい!」 

 

「それより来年はネットに動画をアップしたってや」

「なんでですのん」

「来年は、もうあかんやろ」

「見に来てくださいよ」

「寝たきりやわ、きっと」

「ベッドごと来てください」

「・・・・神輿やあるまいし・・・」

 

しかし、人生の最終ステージで

巫女ナースと出会うとは妙な縁である。

神の御使いなのか、はたまたギャグか。

 

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2016年12月 3日 (土)

治療の合間を縫ってつまらぬことを

 

30分おきに処置が必要な治療を実行しているので

テレビを視る余裕もない。

だが、よりましな方向には向かっている。

特に入浴の効果には目を見張る。

 

当方の場合、大掛かりな装置を用いた機械浴となるが、

当方のそれを担当してくれているのが巫女さん。

「イナバウアーッ!」(足が滑ってのけぞった)と

相変わらずにぎやかだが、観察力鋭く、

処置は常に完璧なので意外や頼りになる。

 

巫女さんシリーズは国家試験合格、正看護師として就職し

めでたしめでたしとなる予定だったのだが、

巫女さんは就職せず、神楽の道を究める決意をした。

看護師資格は一生ものだしいつでもできるが

巫女は若い内しか出来ない。

 

それもありの選択だろう。

短足とはいえ162cm45㎏による

神楽はそれなりに見栄えがするし。

「短足は余計ですわオッサン」

「イナバウアーッ!」

「なんでやねん!」

 

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