音楽

2008年12月21日 (日)

歴史に残るかもしれない平原綾香 sings Chopin

AMAZONからお勧めメールが届いたので開けてみると

平原綾香さんの「ノクターン/カンパニュラの恋」だ。

お勧めされるまでもなく、既に購入している。

それもAMAZONで。

但し、アルバムの方だけど。

 

平原綾香さんと言うシンガーは、歌手と言うより声楽家。

流行の枠の中では到底捕らえ切ることは出来ない。

「ノクターン/カンパニュラの恋」もそんな一枚。

それも、もしかすると、

「歴史的名盤」として後世に残るかもしれない。

 

ノクターン(夜想曲)と言えばショパンだが、

ここで平原さんが歌っているのは、正にそのショパン。

これは驚くべきことである。

 

ショパンは作曲家である以前にピアニスト。

ピアノ的美観、ピアノ的語法でしか音楽を作ることが出来ない。

当たり前のことだが、ピアノは旋律楽器ではない。

ピアノ的発想で貫かれた音楽を

たった一人の声で表現しようと言うのだ。

 

聴いてみると ・ ・ ・
 
さても平原綾香、恐るべき歌唱技巧である。

幅広い音域と細かなピアノ的処方を難なくこなす。

そして、ショパンの本質、

メランコリックな深い詩情と

切ないまでの思慕の心があふれんばかりに迸る。

 

これは驚くべきことである。

「何回言うねん!」と突込みが入りそうだが、

驚いてしまったのだから仕方がないではないか。

そして、聴いた後に残る深い余韻 ・ ・ ・ 

これはまさしくショパン。

 

既に一年前にデモテープを作成していたと言うから、

平原さんとしても熟成させた上での発表であったのだろう。

心静かに、豊かな時を過ごしたい

そんな時に、貴重な一枚。

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これは先日、大阪に来られた時、

デビュー以来何かと縁の深い

MBS「ちちんぷいぷい」に出演した時の映像。

この時はピアノ一つでの歌唱。

その方がこの人らしい。

 

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2008年5月20日 (火)

比べる相手を間違えた~ホロヴィッツのこと

眞鍋さんと堀内氏の対談であることを思い出した。

ガキの頃、親に無理やりピアノを習わされたのだ。

「え~っ!何で~?」って感じだったけど、半年もすると指が動くようになってくる。出来るようになると面白さも分かってくる。で、テングになる。ガキに良くあるパターン。

だが ・ ・ ・ 聴いてしまったのだ。

よりによって、あの、ホロヴィッツ

まぁ、驚いたのなんのって、椅子から転げ落ちるかと思った。

満天の星空を仰ぎ見るかの如く、煌く様な粒揃いのタッチ!どこにも濁りがなく、和音ですら透明だ。ありうべからざる奇跡を目の当たりにする思い ・ ・ ・ 

ピアノからどうやってあんな音が出せるのか?色々と試してみたが、出せる訳がない。ピアノと言う楽器をあのように響かせたのは、後にも先にもホロヴィッツただ一人なのだから。そのピアニズムは他に類例がなく、超越している。正しくも、孤高の人なのである。

そんなピアノ演奏史上空前絶後の存在と自分を比べた私もバカだが、ショックは大きかった。結局ピアノを弾くことを止めてしまった。

 

人と比べなけりゃ、もっと色々な楽しみ方があったものを、と今さらながら悔やまれる。別にピアノ演奏史に残るヴィルトゥオーゾになんかなる必要なかったのに。

ちなみに、当時聞いたのは1960年代に録音されたシューマンのクライスレリアーナ。勿論、今でも販売されているが、ホロヴィッツの録音はその全てが人類史上の事件である。度胸のある方はお聴きになられたら良い。驚愕の世界が待っている。

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2008年4月 3日 (木)

Jupiter~平原綾香ベスト

買ったきっかけ:
価値が高いものはやはりオーディオで聞きたい。

感想:
平原綾香はカタカナ語ではなく音楽家、あるいは芸術家と呼ぶ方がふさわしい。細部の緻密さとドラマティックな構成力はその証。そして、真摯で誠実な歌声はけれんみがなく、あふれんばかりの情感に満ちている。自己顕示の為でなく、ひたすら音楽に奉仕するその姿を「祈り」と称した人がいるが ・ ・ ・ それは正しい。

例えばJupiter。POPSには珍しい変奏曲だが、提示部における深々とした歌い出しが強烈な印象を与えたことは記憶に新しい。まさに「祈り」だ!続くヴァリエーションズでは、ジャズシンガーとしての片鱗も見せる。驚くのは、この人が緊密な構成力と奔放な即興性を併せ持ち、完璧な一体感を伴って表出できる事だ。それは、冒頭からただならぬ緊張感が張り詰めるBLESSINGで、さらにダイナミックに展開される。

レスピーギのシチリアーナはJUPITERに続くクラシックからのアレンジ。といっても堅苦しいものではなく、たゆとうような詩情が美しい。そして、Re:PEPPERでは、一転してエネルギッシュなジャズシンガーとしての力を爆発させる。彼女のこうした側面はあまり知られておらず、必聴。

それにしても ・ ・ ・ ジャズ、クラシック、POPSの三股をかけながら、その全てを「平原綾香の音楽」としてまとめ上げてしまう高度な音楽性と豊かさには ・ ・ ・ 脱帽!!

おすすめポイント:
本当の平原綾香はアルバムでなければ分からない。手を休めてじっと耳を傾ければ、心に深い余韻を残すこと請け合い。

Jupiter~平原綾香ベスト

アーティスト:平原綾香

Jupiter~平原綾香ベスト

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