ゲリラになった巫女
「ミコリンも23歳になったか」
「来月ですけど」
「体重も・・・増えてなさそうやな」
「食べてるんですけどね」
「どうせアイスの箱食いとかやろ?」
「それだけやないです。朝は食パン一斤の半分」
「はぁっ!」
「お昼はお弁当とおにぎり一個で・・・」
「オイオイ・・・」
「晩御飯の後、寝る前にポテチ一袋」
「何でやねんっ!」
「体重計に乗ったら、ちょっと増えたって思ったんですけど」
「けど?」
「朝計ったら1㎏減ってたんですよ」
「どこ行ったんや、その1㎏は」
「しかし、まだ23歳かと思うな」
「どーゆーことですか?」
「4大卒やったら今年の新人やんか」
「私は短大ですけど」
「23歳にしてその完成度は驚くわ」
「学生時代から働いてましたからね」
「スタバにするか迷ったんやろ?」
「ハハハ・・・でも看護の仕事を選んで良かったです」
「ミコリンには150回くらい世話になって」
「そんなになりますかね」
「個人としては最多や」
「そうなんですか」
「なのに一度も痛い思いしたことなかった」
「痛い?」
「爪とか指先が痛いことようあんねや」
「爪は気を付けて切るようにはしてましたけど」
「力の入れ方やな。指先に力入れられると痛いんじゃ」
「良かったです」
「ほっそい指やのになぁ・・・」
「ミコリンはやり切った。後顧の憂いもあるまい」
「コーコ?」
「ん?」
「公庫…こーこ?」
「なんで三回言うねんっ!」
「コーコってなんですか」
「振り返って悔やむことはないっちゅう意味や」
「実際は毎回反省会でした。ああすればよかったこうすれば・・」
「ふっふっふ、ワシが気付かぬとでも思うておったか」
「?」
「あの者は毎回予習復習をしておると上役に言うておったわ」
「なんで時代劇になるんですか」
「23歳にしてそのレベルは努力と才能の結果じゃ」
「見習いですよ」
「確かに注射も打ったことなかったけど・・・」
「今はもう違うやろ?」
「オッサンには激励までしてもらって感謝感激雛霰」
「雛霰は三月や」
「環境変わって今は毎日ゲリラです」
「意味分からん」
「まだまだ見習いですけどスキルアップしてますよ」
「脳は見たか?」
「は?」
「『は』やないがな。脳外科手術で・・・」
「そんな大病院ちゃいますよ」
「まさかの整形外科で、ミコリンの顔が変わってるとか」
「ええやないですか綺麗になるって」
「ミコリンはオリジナルが最高到達点や」
「もはや手の施しようがないと・・・」
「十分可愛いっちゅうねん」
「ブゥウッ!なにをまた」
「誰が何と言おうと、例え親バカと言われようと」
「親ちゃいますよね」
「オッサンあほか目ぇ悪いんかと罵られようと」
「言い過ぎちゃいますかね」
「ワシの考えは変わらん!」
「・・・そんなに綺麗じゃないですよ」
「まぁ・・・美人かどうかは微妙やけど」
「エーッ!!」
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