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2016年2月22日 (月)

冷戦って知ってますかとヒストリーツアー

 

あれまホレマとヒストリーツアーは「冷戦とその終結」

冷戦も今や歴史語りの世界かぁ・・・

なんて思ってみたものの冷戦終結から27年、

第二次大戦から27年といえば1972年だから

「戦争を知らない子供たち」なんて歌が流行った頃だ。

「冷戦を知らない子供たち」が今や当たり前なのである。

 

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かろうじて冷戦を知っている眞鍋かをりさん、

ベルリンの壁崩壊の映像を見て

「壁が壊れたことの何がそんなに嬉しいんだろう」

なんて思ったらしいけど小学生じゃ仕方ないね。

 

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ソ連とUSAといえば第二次大戦の同盟国

それが何で冷戦に?と眞鍋さん。

スターリンがあのヒトラーさえお手本にするほどの

恐怖の独裁者だってことは分かっていたが

世界革命を目指していた訳じゃなし、

逆に過剰な自己防衛本能の持ち主。 

侵略性という点ではヒトラーの方が危険だし、

西欧もソ連も第三帝国に攻め込まれていた。

 

敵の敵は取り敢えず味方だった訳だが、

第三帝国崩壊後の世界はと予想するに

米ソ二大超大国の時代となることは目に見えていた。

なので大戦後の覇権を巡る駆け引きは

既に大戦末期から始まっていたのだ。

日本への原爆投下もソ連への恫喝

とする見方があるくらいだ。

 

一方、ソ連もベルリンを目指す道すがら占領した国々を

事実上の植民地として支配した。

それが侵略性というよりも独ソ戦のように

自国を戦場にしたくないという防衛本能に由来する

と見られるところがスターリンらしいところである。

優秀な人間を敵視する粛清と同じ文脈だ。

 

ソ連の超国家主義体制は戦後の復興も早かった。

だが当然、それには限界がある。

ニーズの多様化に対応できず

多様化するニーズを起爆剤として

新たな投資を創り出す発展の道筋が描けない。

1960年代に入ると発展の速度は鈍化し、

固定相場制の下で高度成長する西側と

経済格差が拡大するようになる。

超国家主義統制経済は必然的に解体への道を歩むのである。

 

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「一触即発の状態だったんだね」という眞鍋さん、

「冷戦が終わって平和になったの?」って、

なってませんがな。

眞鍋さんも知っての通りなので

ここはちょっと台本に無理があるか。

 

そもそも米ソ両陣営は冷戦があった方が

それぞれの陣営を引き締めるのに好都合だった。

だが、冷戦が終わるとタガが外れる。

両陣営とも子飼いの独裁国家を持っていた。

東欧は言うに及ばず、

お隣の韓国だって80年代まで軍事独裁政権だった。

 

これらが次々と倒れてゆくと

隠れていた対立点が浮き彫りになり争いが起こる。

第一次大戦の戦勝国としてプチ帝国を築いたセルビアが

プチ帝国のままユーゴスラビアとなっていたのだが、

これが崩壊し、紛争の上、それぞれが

民族国家として分離独立したのはその一例。

民族や宗教に麻薬利権まで絡んでもう大騒ぎである。

 

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その一方で進んだのが経済のグローバル化。

単なる貿易の話ではない。

生産拠点を世界に展開する資本輸出、在外生産の拡大が

「多国籍企業」などと呼ばれるようになったのは1970年代。

自国で作った商品を外国で売りさばくだけでは

相手国(特にアメリカ)から文句が来る。

相手国に生産拠点を移し、その国の労働者を雇えば

雇用も広がるし税収も上がってええがなと喜んでもらえる。

関税をクリアできるので進出企業にとっても都合がよい。

 

しかし、先進国同士ならいいが進出先が途上国ならどうか。

ある程度まではありだが

民族資本の育成と同時進行でないと

外資に経済を牛耳られてしまう。

外資の導入で経済発展した中国が、容易に撤退できない

様々な縛りをかけているのもその為だ。

また、生産拠点が海外に移ってしまうと

本国の雇用はどうなるのかという問題もある。

 

グローバル化といいつつ独立国の数は増え続けている。

グローバル化はノー天気に進んでいるのではなく

国民国家、国民経済との矛盾をはらみつつ進行している。

貧困や格差の拡大はその一断面である。

・・・てなことは30年以上前に卒論で書いたことなのだが、

的中し過ぎて怖いくらいである。

 

豊かな消費者がたくさんいれば商品がよく売れる。

国民が豊かならその国は豊かだ。

格差は少ない方が経済は活性化する。

当たり前の話だが、当たり前が上手くいかないなら

上手くゆく方法を考える。

単純なことのように見えて

未だに答えを見つけられないのが人類史の到達点だ。

 

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