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2015年12月21日 (月)

どちらが主役なのか国民 or 国家?とヒストリーツアー

 

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さて、眞鍋かをりさんのマジカルヒストリーツアー

今回は「19世紀欧州と国民国家」の巻。

民衆が歴史の表舞台に出てきたところ

ってことで

 

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「自由や権利を求めて国民が立ち上がったんだよね」

と眞鍋さん。

 

だが、国民の為の国家なのか国家の為の国民なのか。

権力を奪取する時は前者だが、

既得権益を守る為には後者が好都合だ。

そして国民とは何なのか。

住民なのか民族なのか。

てことでフランスとドイツを典型例として見ていこう。

 

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ウイーン体制崩壊のきっかけになったのは

フランスの二月革命。

ロシアにも二月革命てのがあるのでフランスのは

1848年革命と区別して呼ばれることもある。

労働者、農民にも選挙権よこせという運動で

1830年の七月革命で即位したルイ・フィリップ王は退位。

以降、国王は今日まで復活していない。

だが皇帝は別で、この時、大統領に選ばれたのが

またまたナポレオン。

ナポレオン一世の甥っ子だ。

このオッサンがおじさんに習ってクーデターを起こし、

皇帝ナポレオン三世を名乗る。

 

二月革命は欧州中に波及し、あちこちで騒動が起きるのだが、

民族主義と結びつくとこも少なくなかった。

ドイツの三月革命もその口で、

5月にはフランクフルトで国民議会も開かれ

ドイツ統一が謳われる。

そんな中ドイツ民族のアイデンティティーとして・・・

 

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「あ、分かった」と閃き眞鍋さん、

「それがグリム童話なんだね」

 

てなことでプロイセンに宰相ビスマルクが登場

「議論より鉄と血だ」と富国強兵、殖産興業を

・・・・ん?

二月革命は民主主義の拡充を求める革命だったはずだが

話が変わってないか?

 

というのもフランクフルト国民議会は

プロイセン王にドイツ諸国の王の上に立つ王、

つまり皇帝になってくれと打診するのだが、

ワシを誰やと思うとんねんとプロイセン王、

下々の連中の要求など飲めるかと拒否するのである。

 

てことで国民議会は失敗に終わるのだが

でも皇帝にはなりたいよねとビスマルクに任される訳だ。

 

だが、欧州諸国の自由主義運動を支援しつつ

植民地の拡充を進める実業界代表みたいな

ナポレオン三世にとっては面白くない。

ドイツ統一を邪魔しようとして戦争になるのだが

あっさり負けて皇帝本人が捕虜になるという醜態をさらし

第二帝政も終了となる。

 

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こうしてドイツ統一、ドイツ帝国の誕生となるのだが

「国民意識を高める為に童話を使うって意外」

と眞鍋さんだが、統一翌年には学校監督法を制定し

良い労働者、良い兵士、つまり

既得権益者の役に立つ国民作りを進めてゆく。

 

一方、フランスは再び共和制へ。

こらあかんと思ったら仕組を変える。

国民が国を作るという

ドイツとは真逆のアイデンティティーを貫いてゆく。

 

その後の歴史がどちらの側に向かっていったか

いうまでもないことだが

フランスをお手本にしていた日本は

普仏戦争の結果を見てモデルをドイツに替える。

アメリカでは国民とは欧州から来た移民であり、

原住民や奴隷は除外されていたが

これも変わってゆく。 

 

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ということで次回はアメリカ合衆国だ。

 

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