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2015年2月 9日 (月)

謙虚に学ぶことも大事~シリア人質事件に関する備忘録

 

後藤健二さんはシリア入りする直前、10月11日に

スポンサーを探していると話していたらしい。

シリア入りを友人に伝えたのは同月22日だ。

通訳兼ガイドのアラディン・アラズィール氏と

シリアとの国境に近いトルコのキリスで会ったのは24日。

この時、27日に戻ると語ったという。

 

ISILの本拠地であるラッカに行く

というだけでも大事と思うのだが、

それが二泊三日とは、

まるで「ちょっと大阪まで商談に」みたいな

スケジュールが決まってる旅行のようである。

新幹線がある訳ではないからラッカ滞在は短期間。

なので余計そう感じる。

 

このことと「湯川さん救出の為だった」

というシリア入りの目的を合わせると

容易にストーリーが出来上がる。

だが、救出の為という説はどこから出てきたのだろう?

当方が知らないだけかもしれないが、出所が分からないので

これ前提のストーリーには今は乗れない。

 

22日まで日本にいたとすると

二泊三日のスケジュールを組んだのは誰なのか。

スポンサーは誰なのか。

少なくともISILと何らかのルートを切り開いた(と思った)

のでなければラッカ入りの決断はなかったはずだ。

解決されない疑問は残るが、二泊三日も

「生きて帰ります」という言葉も実現しなかった。

騙されたことは間違いないとみていいだろう。

 

 

では湯川さんと後藤さんを救出する術はなかったのか?

身代金を払わずに二人を見殺しにする

身代金を払ってでも救出する

この二者択一しかなかったのか?

これについていくつかの意見が表明されている。

 

一つはトルコに対策本部を置くべきだったとするもの。

トルコが支援する反アサド過激派の一部がISILに合流しており

対クルド対策においても両者は奇妙な半共闘関係にある。

トルコが交渉にかかわっていたことは交渉の最終段階、

トルコとの国境での人質交換

という話が出てきた際に明らかになった。

トルコ外相も人質の所在地をトルコ政府は把握しており、

日本政府に情報提供していたと語っている。

 

だがこれは、ISILのネット動画が

公開されて以後のことではないかと思う。

その理由は7日の「報道特集」(TBS)で公開された

日本政府からISILへの音声メッセージ。

ISILは信ぴょう性を疑っていたようだが

外務省は否定しなかったという。

本物とすると二カ月に及ぶ交渉を踏まえたもの

とは思えないし、

この段階でトルコが仲介に入っていたなら

日本語のメッセージなど送る必要もなかったのではないか。

 

ジャーナリストの西谷文和さんによると、1月20日以降、

自由シリア軍幹部が人質奪還に動いていたという。

http://www.nowiraq.com/blog/

トルコを仲介役とし

自由シリア軍が抱える捕虜との交換なら

成功したのではないかとの指摘だ。

 

日本大使館にも進言したという西谷氏は憤っているが

政府答弁にもあったように

どの手段を選択するかの判断は難しい。

「交渉役を申し出たが返事がなかった」

というヨルダン人弁護士も然りである。

スペイン人ジャーナリストの救出に成功した実績があり、

そのジャーナリストが人道支援に熱心だったことを訴えて

成功したとしている。

 

いずれもやってみないと分からない。

だが結果論として

ヨルダン人パイロットは1月3日に殺害されており

ヨルダンルートでの救出は無理筋だった。

後藤さんの最後の取材行も政府の救出活動も

結果として失敗だったのである。

謙虚に学ぶべきであろう。

 

 

ISILに対して有志連合の支援を受けたイラク軍が

攻勢をかけるという。

武力で制圧することはそれほど困難とは思わない。

だが、テロがなくなるか否かという点はまた別だ。

シーア派イラク軍の報復が新たなテロを生まないか、

国際社会の監視と人道支援が必要となろう。

 

また、ISILの宣伝戦にどう立ち向かうかを考えると

イスラム教徒の協力は不可欠と思っていたが

一つの資料が見つかったので参考までに

http://blog.goo.ne.jp/from_syria/e/4c17a629c66f7255aa4481dcee917b74

ダマスカス留学生有志によるものだ。

 

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政治経済Ⅱ」カテゴリの記事

コメント

自己責任です。

投稿: | 2015年2月10日 (火) 07:53

だからこそ失敗してはいけないんでしょ?あなたが事故ろうが溺れていようが私は素通りしますし。

投稿: KenNagara | 2015年2月10日 (火) 09:40

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