同調圧力に屈しない人第二弾は石橋湛山の知恵泉
眞鍋かをりさん出演の「知恵泉」第二週は石橋湛山。
自由党代議士で自民党総裁。
だが、進駐軍の駐留経費削減を要求してアメリカにウザがられ、
一時パージされたこともある人物。
どうも強い奴に敢えてたてつく性分だったらしい。
だが戦前は、軍にたてつく奴は首相でも暗殺された時代。
でもオッサンは小日本主義を主張し、
植民地の放棄と軍備縮小を訴える。
当時の世相、というか
お前ら文句ぬかすなのプロパガンダポスターを前に
これに逆らうってのは
「心理的プレッシャー凄いですよ」と眞鍋さん。
だが、そこは経済ジャーナリストということで
データを示して「儲かってへんがな」と示す。
日清戦争から満州事変までに
58億円支出したのに利益は20億円しかないぞ。
支出するのは国民(税金)で儲けるのは一部。
なので儲かってる奴は儲かってるのだが
それを言ったら治安維持法に引っかかって
とっ捕まってぶん殴られていただろう。
それでも不等価交換にも程があるから
経済界や軍部の一部にも支持者がいたのかも。
「侵略はいけないよって感情論じゃないんですね」
と「ドライなデータ主義」に感心する眞鍋さん。
「国」とか「日本」とかの抽象的言辞に対し、
何それ?政府のこと?それとも軍?財閥?地主?
と問い直すと喧嘩になるので、
ここは相手の土俵に乗って日本という総枠でデータを示す。
意識してたかどうかは分からないが、
結果的に当時としては上手いやり方だ。
なにしろ「自分だけ違う意見を言うのは精神的に辛い」
(佐々木俊尚氏)
「日本人は非国民などレッテルを張るのが好き」
(増田弘教授)
という、村落共同体的同調圧力社会だから。
村の衆が力を合わせないと水田耕作はできないし、
それはそれで重要ではあったのだけど
時と場合による。
最悪の事態を想定し、印刷所の疎開先まで準備していた石橋氏。
戦後もすぐに再出発。
言論手段は何としても確保しようとの執念だ。
だが、言論の自由が確保された戦後は
同調圧力を気にせずストレート。
増田教授によると新たな危機は
ナショナリズムから来ると予言していたそうな。
「本当に愛国心があるなら
外国から尊敬されるようにならないと」と佐々木氏。
日本に生まれたのだから
生まれ故郷の歴史や文化に誇りを持つ、
持ちたいのは自然の理だが、
生まれたのが日本でなくてもそれは同じだ。
外国に生まれた人々にも同じ感情はあるだろう。
「勝つか負けるかじゃない」と、眞鍋さんの言う通り。
もっと言えば、
その国に生まれたこと自体は偶然の結果であり
努力してその国に生まれてきた訳じゃないのだから、
それ自体は自慢するほどのことじゃない。
頑張って自慢できる国にしました
ってことの方が大事だね。
無論、勝ち負けとは別の次元で。
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