« お昼のM & Mもますます充実 | トップページ | こじつけでは上手くいかない »

2009年2月 3日 (火)

あるべき未来と信じて良い未来

インタビュー、対談と言うより仲間同士の会話のようだ。

「(映画化は)『絶対無理だよ』って思いませんでしたか?」

「映像化ができないようなものを描こうと思っている」

「演技も漫画そのもの」

「僕の描いたフォームに忠実に再現していたようです」

 ・ ・ ・ ・ ・

漫画家・浦沢直樹さんと眞鍋さんの対談(『週刊ポスト』2.13)

「ココだけで教えて」で、映画化された「20世紀少年PartⅡ」

についてのトークだ。

さすが、浦沢作品の大ファンを自称するだけのことはある。

 

コミックを全く読まない私なので、

よく分からない話かと思っていたら、一々共感してしまう。

学生時代、周囲で手塚作品への評価が非常に高く、

先輩の下宿にあったコミック本を数十冊読んだことが

影響しているのだろうか?
 
手塚作品は鋭い批判精神と風刺に富みながら、

とことん深刻にはせずにユーモアで笑い飛ばす軽妙さがある。

その芯を貫いているのは温かく深いヒューマニズム。

モーツァルトやチャップリンの世界と相通ずる。

 

手塚作品が描いた未来と現実が違ったものになっているが、

「頑張ってあの世界を作らなきゃ」と思ってしまう。

そこに人間の業、切なさを感じると言われるが、

手塚作品の批判精神があれば

「違うだろう」と修正することも出来そうな気がする。

 

大量消費を前提にした生産基盤と

生活水準の低位平準化の矛盾が

格差と言う人間疎外を生み出している現状を見ると、

それを正当化するために政策的に植えつけられた

「自己責任論」に対置されるべきは、ヒューマニズムであろう。

 

70年代にノスタルジーなど求めない

「あの時代が原因でとんでもないことになってしまう物語」

を書こうとして「20世紀少年」を構想した ・ ・ ・ と言うのも、

あるべき未来を求める意識の裏返しではないかと想像する。

「懐かしがるより前へ行こうよ」と語っておられるように。

 

「ふわっと浮かんでいる」ヒントを見事キャッチする方法、

これは難しい。

「やった!これは凄い!」と、書きとめようとすると、

最初の一文字を書き直している間に頭から消えてしまう。

では、言葉でボイスレコーダーに吹き込めば・・・と思うが、

装置を探したり操作している間に飛んでしまったりする。
 
浦沢氏曰く、

「訓練だと思います」

「修行なんですよ」

そうであろう。

「やはり常人とは違ったものをお持ちなのでしょう」

眞鍋さんもそう結んでいる。

 

眞鍋さん、浦沢氏の専門馬鹿ではない広い視野に驚いている。

だが、視野の広い天才はいる。

特殊性は一般性の中に潜む ・ ・ ・ 

などと言う禅問答的哲学論があるが、

眞鍋さんの中にも天才は潜んでいる。

 

きっとそれは、信じて良い未来。

 

|

« お昼のM & Mもますます充実 | トップページ | こじつけでは上手くいかない »

眞鍋かをり・書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

私のブログにコメントありがとうございます。KenNagaraさんのブログは眞鍋さんについて詳しく書かれていますね。私ももっと勉強します。

投稿: 倉敷のかずちゃん | 2009年2月 3日 (火) 22:57

何をおっしゃいますやら。
倉敷から東京のイベントまで駆けつける愛の深さがあれば十分ではありませんか。

投稿: KenNagara | 2009年2月 3日 (火) 23:25

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: あるべき未来と信じて良い未来:

« お昼のM & Mもますます充実 | トップページ | こじつけでは上手くいかない »