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2008年12月23日 (火)

限界を知り、得意を知る~眞鍋さんのイイ出逢い

「ちっとも偉ぶらず、物腰も柔らかく、穏やかに話される姿が印象的」

「『大御所の方は気難しい人が多い』と思っていた自分が恥ずかしい」

眞鍋さんがこう語るお相手は、

脚本家であり、作家でもある山田太一氏。

巨匠である。

(「ココだけで教えて」『週刊ポスト』1.2/9)

 

現役時代、私も同じ体験を何度かしたことがある。

鉄道模型に子供のように目を輝かせる某超有名国文学者や、寝起きのぼさぼさ頭で嬉しそうに趣味を語るこれまた超有名作家 ・ ・ ・

真に偉大な人物は、

ことさらに自分を偉く見せようとはしないし、

その必要もないのだ。

 

だが巨匠、その眼力は鋭い。

テレビドラマは何十年も残るような普遍的価値を狙うジャンルではなく、「大切なのは『今の時代』に、僕がどんなものを書くかということ」

テレビは日刊紙、週刊誌であって単行本ではない。

いかに機敏に時代を切り取るかが生命線だ。

よって、古き良き時代の「懐かしさ」を描くノスタルジーは

「要するに過去のいいとこ取り」と切り捨てる。

 

「平和、便利さ、楽しみがあふれている」「奇跡を生きている」

なのに、年間3万人もの自殺者がいる現実。

「こうしたことにそっぽを向いてはいけないんじゃないか」

これが、1月から始まる新ドラマ「ありふれた奇跡」のテーマ。

主演は仲間由紀恵さん。

ムムッ!視聴せねばなるまい。

 

経済学出身の私などは、

社会には常に矛盾があり、

「奇跡」と見える表層にも必ず裏があって、

奇跡が悲劇を作り出す ・ ・ ・ などと考えてしまうが、

多分、巨匠の視点はもっと内面的なものであろう。

 

視聴率最優先の昨今のテレビドラマに

「かなりやせたな」と言う実感を語っておられるが、

多分、視聴者も似た感想を持っているのではあるまいか。

その手詰まり感が巨匠を説得して復帰を願ったとしたら、

テレビ業界にも、実はまだまだ救いはあると言う逆説も成る。

 

御自分を「政治的な人間じゃない」とし、

「犯罪モノを書かないのは、そのジャンルにはうまいライターがいっぱいいるから」と語る山田氏。
 
だが、眞鍋さんは

「登場人物の日常が丁寧に描かれています」

と、その特長を指摘する。
 
「限界がない人なんていないし、それが個性でもあるわけだから」

「逆手にとって、自分の世界を作ることも大切」

と、答える巨匠。

 

自分の限界を知る為には、

当然、それなりの努力は必要だが、

その上で、「限界を知る」は「得意を知る」につながる訳である。

 

眞鍋さん、また一つ、素晴らしい出逢いをしたようだ。

 

巨匠ではないけれど、

気取らず飾らず、とても謙虚な眞鍋さん。

一見すると、とても明るく溌剌としているけど、

その実、限りないほどの優しさと思いやりにあふれている。
 
背伸びして、

自分を大きく見せる必要なんてこれっぽっちもないね。

 

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