指輪物語と眞鍋さんの光物
リハビリ室からワグナーが聞こえてくる。
「リング」だ。「ロードオブ ・ ・ 」ではなく、「ニーベルンゲンの」。
利用者が持ち込んできたものと言うが
・ ・ ・ お、重い。
昼間っから聴くか?
「指輪物語」は西ローマ帝国滅亡から西ヨーロッパの形が出来上がるまでの約500年間(暗黒時代とも呼ばれる伝説の世紀)に広まったゲルマン民話だ。
サクソン人は傭兵としてブリテン島に渡ったゲルマン部族だから、イギリスに伝承されているのも道理。
これとは反対にアーサー王物語は、サクソン人とやがて対立することになるケルトの伝説が由来のはずだが ・ ・ どっかで混同されたのか、ワグナーはアーサー王の円卓の騎士達、トリストラム(トリスタン)やパーシバル(パルチファル)の物語も楽劇化している。
イギリスという国の原型を作ったのはノルマンディー(ヴァイキング=ノルマン人が移住した土地なのでノルマンディーって、分かりやすい地名だ)公ギヨーム改め征服王ウィリアム。北欧から来たゲルマン人だ。
イギリスとは関係ないドイツの話なのに、「ニーベルンゲンの指輪」も北欧神話を多く取り入れている。北欧、ゲルマン、ケルトのチャンポン。
世界を創った神様が約束を破り、それを取り繕う為に自ら作った掟をも破らなければならなくなる。そんな矛盾から生まれたジークフリードの死によって神々の世は終わりを告げ、新しい世界の到来が予見される。
否定の否定とアウフヘーベン ・ ・ ・ いたって弁証法的な物語なのだが、おかしなことに弁証法の大家、マルクスはこの作品を批判している。神話の解釈が間違ってるって ・ ・ そういう話じゃないような気がする。全曲上演に4日間を要する壮大なこの作品を、金欠病のマルクス先生、間違いなく聴いていない。
眞鍋さんの左手中指にも指輪が光っている。
指輪に限らず、ブレスレットにネックレス、イアリングと、眞鍋さんは金属系のアクセサリーを好んで身につける。
でも、うるさくシャシャリ出ては来ない。あくまでもさりげなく、何気に「おやっ」と気付かせる程度。
控えめな御洒落は眞鍋さんの自然なキャラクターにぴたりと寄り添う。
唯一、大振りなリングイアリングは目立つけど、
これが具合良く小顔を引き立てている。
見事である。
指輪のポジションが左隣に移る日もいずれ来るのだろう。
もしその日まで生きていたら ・ ・ ・ 感涙は隠せない。
疑う余地もなく
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