今さらながら安藤美姫・2
当ブログを訪れてくださった方々の検索ワードを何気に眺めて驚いた。な、ナント、単語としては「安藤美姫」が一番多いのだ。トータルとして見れば、眞鍋かをりさん関連のものが大半を占めるのは当ブログの性格上自然な結果だが、安藤美姫選手の記事は一回しか書いていない。だが、その一回以降、安藤選手の地元・愛知県からのアクセスがぐんと増えた。そう言えば、眞鍋かをりさんの地元・愛媛県からのアクセスも東京、大阪、神奈川、愛知の大都市圏に次いで多い。やはり、故郷は優しく温かい。故郷を持たない浮き草の私には羨ましい限りだ。
安藤選手の記事が1本しかないのは、当ブログに引越ししてきたのが4月に入ってからで、シーズンが終わっていたからに過ぎない。「今さらながら」とタイトルをつけたのは、それでも言いたい、という気持ちからだ。
先日のチーム対抗戦を眺めていても、安藤選手の強烈な存在感に思いをはせる。浅田、中野両選手が3アクセルを決めたけど、安藤選手もジュニア時代は高速回転の3アクセルを決めていた ・ ・ などと。一つのプログラムで4サルコゥと3アクセルを両方決めたら再びギネスに載るのだが、前向きに飛ぶアクセルジャンプは性に合わんらしい。
安藤選手を見ていると、世間のいい加減さもよく分かる。
インタビューで中野選手が「根性」という言葉を口にすると、その演技に対しても「気合が入っている」と褒めたり「体操みたいだ」と揶揄するヤツが現れる。ソーユー人達は、演技を見ているのではなく、「根性」という言葉を見ているのだ。
安藤選手も同じだ。モロゾフコーチが「怪我に悩まされてきた」と語ってもアナウンスとしては弱い。言い訳をしない安藤選手は、失敗しても全て自分の責任とし、メンタル面の言葉しか口にしなかった。スピンの際に目立つ軸足の不安定さや右足を左手で捕らえる無理なビールマン姿勢がメンタルで説明できるとは思えないが、そこまで見る人は少ない。途端に「安藤美姫は精神的に弱い」などとシッタカする人々が現れる。
しかし考えてみよう。精神的に弱い選手が最終滑走で自己ベストを出せるのか、肩を脱臼しながら演技を続けることが出来るのか(よく気絶しなかったものだ)。そもそも、あんな結果に終わったトリノオリンピックから立ち直ることが出来たのか。
安藤選手に何故、かくも立て続けに試練が襲いかかるのかは不思議という他ない。だが、どんなにぶざまで格好悪くても、心無い言葉をどれだけ浴びせられても、黙って立ち上がる安藤選手の姿がある。その様は美しく、無条件に心を打つ。私のような身体ではない、健康な人々にとってもそれは同じであるはずだ。
「七転八起」という言葉がある。言うまでもなく達磨大師のことだ。例えるに事欠いてダルマとは、いくらなんでも失礼なように思うが、しかし、安藤選手は必ず試練を乗り越えて再びその勇姿を現してくれると期待する。ただし、それは来年、再来年で構わない。まずは傷ついた身体をゆっくり直して欲しいと願わずにおれない。
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