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2008年4月 5日 (土)

風を見た

「風を見た!」

と言ったら笑われた。当たり前だ。フツーは見えない。だが、確かに、顔の前を何かが通り過ぎたような ・ ・ ・ 

こちらと思しき方角を見ると、壁と柱の間に光が漏れている。

こっ、これはっ!いわゆる隙間風というアレだ。長屋 ・ ・ ・ ではないけど、築40年のボロ屋だから、修繕が必要か。

まっいいや。どうせ季節はこれからどんどん暖かく、そして暑くなる。風通しが良くて結構ではないか。

コーユー身体になると三ヶ月以上先のことは考えなくなる。一週間以上先の約束もしない。ローンも組まなきゃ借金もしない。切腹前の武士の心構えだ。取り敢えず生きていれば、その先はその時考える。加茂川の飛び石を渡っているような ・ ・ ・

そう言えば、イタリア人と一緒にあの飛び石を渡ったことがあった。喜ぶかと思ったら、このフィレンツェ野郎

「何でもっと整備しないんだ」とかぬかしおった。

愚か者め!だからお前の街は海に沈んじまうんだ!

ここは一つ、ヤマト民族代表としてガツンと渾身のノーガキをたれてやらねばなるまい。耳の穴かっぽじってよっく聞け!

この川に住む大鰻の話だ。気の弱い大蛇がのけぞるほど、そいつはでかい。蒲焼にしたら10人前は軽いだろう。遠い海で生まれたそいつは、はるばる海を越え、汚い淀川を突破してここに辿り着く。150万市民とその何倍もの観光客でごった返す、あの四条大橋の袂にだ!

「Dio!」 ・ ・ ・ ん?なにゆうとんねん。

鰻だけじゃないぞ。あのユリカモメの大群を見よ。餌がなきゃ、こんな人の多いところでたむろする訳がないだろう。ここでは人もまた自然の産物として生きている。ただ自然を自然のまま放置するのではなく、互いに相手を利用しながら共生秩序を作り上げてきたのだっ!自然とともに生きんとする日本人の知恵と願いが集結し、山や川、地下にまで重層的に蓄積されてこの街は築かれている。だからこそ、この街は今もって日本の都なのだ。神社仏閣は表層に過ぎぬ。その心をこそ知るべし!造っては壊し、壊しては造って土建屋が大儲けしてるどこぞの使い捨てCityと一緒にしてはならぬ!

するとフィレンツェ野郎、

「Sei il massimo!」

とか何とか言って私の肩を叩いた。よくワカランが、何か通じたのだろう。笑ってたし ・ ・ ・ 。

ここで私は我に返った。そうだ!最後に京都に行ってからもう2年になろうとしている。そうか ・ ・ あの街の空気を吸わず、2年も澱んだ空気の中で暮らしてりゃ、煮詰まるのも道理だ。

京都へ行こう!

桜のシーズンで観光地は人だらけだろうし、ここは少し時期をずらして常寂光寺に行こう。あそこの桜は市内より一ヶ月は遅い。世間的には紅葉で知られる場所なので、この季節、訪れる人も少ないはずだ。どの途、車を降りたら100メートルの行動半径しかない私だが、あの桜は駐車場の傍らに立っている。

「風を見た」お陰で一つ目標が出来た。ポジティヴにもなれた。良かった。

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